第100章

二人は集まり、まるで希望の灯火を見るように、そっとそれを守るように囲んでいた。ようやく炎が大きくなるのを見た。

「どうする?」村上美咲が振り向いて尋ねた。

「まず窓枠を燃やして、それからここから逃げるわ」前田南はすでに計画を立てており、落ち着いた様子だった。

村上美咲は頷き、薪を一本取って火をつけ、窓枠の下に置いた。そして一本また一本と薪を加えていった。

前田南は火が広がりすぎないように気をつけながら、燃えている木の棒を一本持って、扉の前に立った。

村上美咲は内心焦りながら、少し燃やしては窓枠が壊れないか確認していた。

前田南が扉の隙間から外を覗くと、突然、彼らを連れてきた売り手...

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